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05.グリーフ

  • 2021-05-20

「嫌やわ、まだ生きとるわ」

伯母サヨコ。私の亡き父の姉で89歳。認知症が進んできている。元は、美容室を長年経営してきた美容師。身寄りがいないため、姪である私が死後までの一切のお世話や手続きなどを託されている。住み慣れた大阪を離れ、私の住む神戸へと移ってきた。最初は向かいの家でスープの冷めない距離に住んでいたが、家の前の坂で転倒、骨折入院。その後、介護老人保健施設を経て、現在はサービス付高齢者住宅に住んでいる。 サヨ子さんは朝 […]

  • 2021-05-19

お坊さん、それはちょっと・・・

『グリーフケア入門』という本の、「仏教儀礼のグリーフケアの要素」という項を読み返していました。 ざっくりと要約しますと・・・『仏教儀礼である、枕経、通夜、葬儀・告別式、拾骨式、初七日、後に続く法要などは、故人を偲び、供養し、手を合わせて、家族や親族、親しい方々と故人を語り合う【場】である』ということなのです。 【用語説明】枕経:死亡の知らせを受けて僧侶が故人の元へ行き(自宅もしくは葬儀会館などご遺 […]

  • 2021-04-14

納棺師とグリーフケア

父が亡くなり、病院の霊安室での一時安置。 父の遺体は、家族が到着し医師が死亡確認をして、すぐさまに霊安室へ移されました。 致し方ないけれど、父の遺体とともに、裏手に通じるエレベーターへ続く薄暗い通路を通って、霊安室へ向かいました。 病棟の外にプレハブで作られたそっけなく冷たい雰囲気の霊安室は、息をしていた何時間か前の「人」であった父が「モノ」的な扱いになってしまったようで悲しかった。 さらに、葬儀 […]