夫を亡くした妻が、悲しんでいるとは限らない

配偶者を亡くすと、「悲しい」はずだ。だいたいは...

でも、悲しい振りをしている場合もあるかもしれない。

かつて、かつてですよ、今ではないのですが、😁

私が結婚していた時、「夫」という存在が苦痛で、離婚ももちろん頭をよぎっていましたが、多大な労力がかかりそうで踏み出せないでいました。でも、苦痛は増すばかり...。

そんな時、ふと思ったのは、「今、夫が死んでくれたら、私は周りの人から気の毒がられながら、晴れて一人になれるのに」でした。

自分が手を下すとか、誰かに依頼してなんて、考えていません。ただ、「夫が死んでくれたら...」という空想をしたのです。そんな空想をするくらい、疲れ果てていたのです。

今まで誰にも、そういう思いを持ったことなど、いったことはありませんでした。25年くらい前のことです。

ところが!

「夫に死んでほしい妻たち」なるタイトルの本が出ているではありませんか!

読みましたよ。

かつて私が抱いた思いと同じくする、同志のような方々が、文章の中で語っているのです。

安堵しました。かつての思いを、ようやく受け止めてもらえた感じがしました。そして、その思いを弔えた感じもしました。