人の生き方も、逝きかたも、人それぞれ・・・
こんな方がいました。
その人の青春時代は、聖子ちゃんカットが流行っていた頃。(歌手の松田聖子さんが、若い頃にされていた髪型)女子高校生たちの多くがマネしていたり、憧れていたり・・・
その人も、聖子ちゃんカットをしたあの頃の写真が残っていました。
20代の前半で結婚して息子さんに恵まれたものの、何年かして、泣く泣くその息子さんを置いて離婚。
故郷へと戻ります。
3年ほどして、小学校の同級生と再会します。初恋の男の子だったとか。
その同級生も同じ頃離婚しており、お互いの境遇を話していく中で、いつしか縁が結ばれ、再婚。
昔話を共有できる、友人であり、夫であり、同志でもあり・・・
このまま、笑い合いながら年を重ねていくものと思っていたお二人。
いつもの日常。二人のお気に入りのお店のカウンターで夕食。
「さあ、帰ろうか」と夫婦でカウンターの席を立ったその人。
崩れ落ちるように、ご主人の腕の中に倒れ込みました。・・・そして、そのまま目を開けることなく。
まだ50歳にもなっていませんでした。
でも、愛する人の腕の中での最期でした。