葬儀の傾向~コロナ禍~

葬儀は段々と小規模化傾向にあり、都会のほうから、「家族葬」(家族、親族のみの葬儀で一般参列者なし)の流れがあり、さらには「直葬」(ちょくそう/じきそう。通夜葬儀なしでおくりだして火葬)の割合が増えてきている・・・という流れがありましたが、このコロナ禍で、一気にその傾向が進んだようです。

病院や介護施設などでも、面会の制限があるくらいですから、一般の参列者に来てもらうのははばかられるので、葬儀の縮小化は当然といえば当然ではあります。

さらには、僧侶など宗教者を呼ばずに葬儀を行う、「無宗教葬」も増えてきている体感はあります。(葬儀司会もしていますので)
以前は、「友人の演奏でおくりたい」「故人のDVDを流したい」「お茶会のように参列者と思い出話をしながら」etc. と何らかのこだわりを持って、「無宗教葬」を選択される方が多かったのですが、最近はノープランの方がほとんどです。

こだわりがあって・・・ではなく、「僧侶や宗教者を呼びたくない」という理由も割合として多そうです。
実際にあった例ですが、「本当はキリスト教だけど、あの教会の牧師が嫌いだから来てもらいたくない」と、喪主様がおっしゃっていた葬儀もありました。(僧侶が・・・という実例もありました)

「嫌い」以外では、お金の面も大きいかと。仏式でしたら、「お布施」というものですね。
お布施は地域、宗派、お寺によって金額的なものは様々です。
戒名代も入ってきますし。

今は、インターネットで様々な情報が分かる時代です。
葬儀社も大きなところから、家族葬専門の小さなところまで、色々と増えました。
使う側(遺族)も、昔と違って、業者の言うがまま、寺院の言うがままではなくなってきています。

私は、遺族でもあったり(両親が亡くなっている)、葬儀関係者でもあり、両方の立場がわかります。
「どういう葬儀をしたいのか」を、あらかじめ、ある程度の情報収集と「想い」を整理しておくと、葬儀社のいうがままに流されて高額なプランになったり、不要なオプションをつけてしまうことを避けることができるでしょう。