母のチューリップ

気付けば、少し開ききってしまったけれど、「いのち」は続いていた。

母が亡くなって、今年(2022年)の命日で8年になる。

亡くなる前の年にしばらく私の家で同居して、看護をしていた時に、一緒に植えたチューリップ。

母が亡くなった後は、葬儀や諸手続き、私自身の手術、離婚調停と裁判、新しく始めた仕事の勉強など、ハードな日々を過ごし、また、訳あって、自宅を離れ実家で遺品整理をしながら住んでいました。

その後、伯母(亡き父の姉)の介護や看取りもあったため、ほぼ4年くらいは空き家にしていました。当然、庭や花壇も放置です。

去年からようやく、仕事場にするため、元自宅の手入れを始めていました。花壇も刈り取った雑草置き場にしていました。

そんな所からのチューリップ。その存在すら忘れていたのに、「いのち」はずっと続いていました。

花が好きだった母のことを、少しゆっくり思い出すひとときをくれた、チューリップでした。

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